NSAIDsはOA患者の心血管疾患リスクを増す
Role of Non‐Steroidal Anti‐Inflammatory Drugs (NSAIDs) in the Association between Osteoarthritis and Cardiovascular Diseases: A Longitudinal Study
背景
変形性関節炎(OA)患者のかなりの部分に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されているが、安全か。カナダUniversity of British ColumbiaのAnisらは、同州在住720,055名の医療データに基づくケース・コントロール研究を行った。一次アウトカムは、心血管疾患(CVD)の発症である。
結論
非OA対照者と比較し、OA患者はCVD発生リスクが高く(aHR:1.23)、このリスク増の41%はNSAIDsによるものとみられた。
評価
NSAIDsの使用が心筋梗塞リスクにつながることを示すリアルワールドデータもあり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28487435)、ここでの報告は「ありえる結果」である。OA患者の場合は連用・増量されやすく、追試が必要な重要知見である。