OA患者・高リスク者は膝関節負荷運動をしてはいけないのか?
Impact of exercise on articular cartilage in people at risk of, or with established, knee osteoarthritis: a systematic review of randomised controlled trials
背景
変形性膝関節炎(OA)患者や高リスク者に対し、膝関節に負荷をかける運動(knee joint loading exercise)は安全か。デンマークUniversity of Southern DenmarkのBriccaらは、9RCTを対象とするシステマティックレビュー・メタ解析を行なった。
結論
OA高リスク患者を対象とした2研究中1研究は軟骨摩耗に影響がないとし、他はグリコサミノグリカン(GAG)に好影響を及ぼしたと報告していた。OA患者を対象とした6研究では、軟骨の厚み・ボリューム・摩耗に影響は無いとしたが、1研究は悪影響があるとし、1研究はGAGに影響は無いと報告した。また、2研究はコラーゲンに好影響を及ぼしたとしているが、2研究は影響は無かったとしている。
評価
このテーマに関する初めてのシステマティックレビュー・メタ解析だが、研究数が少なくエビデンスレベルも低い。著者らの結論は「有害ではなさそうである」となっているが、今後の研究を待つところが大きい。


