冬休みのないプロサッカーチームは選手の怪我が多い
Elite football teams that do not have a winter break lose on average 303 player-days more per season to injuries than those teams that do: a comparison among 35 professional European teams

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
June 2019
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開始ページ
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背景

プロサッカーチームには「冬休み」のある場合とない場合があるが、傷害発生率は異なるか。スウェーデンLinkoping UniversityのEkstrandらは、欧州15ヶ国56チームを対象として7シーズン の追跡を行い、4シーズンにおける各傷害発生率と冬季休暇の有無との関連を検討する前向コホート研究を行なった。

結論

英国チームは冬季休暇を設けず、その他欧州チームは平均10.0日の休暇スケジュールがあった。全シーズンにおいて、冬季無休チームは有休チームより傷害が原因で平均303人‐日/シーズン多く失い(p<0.001)、これらの結果は8〜12月・1〜3月・4〜5月においても同様だった。また冬季無休のチームは、全シーズンと1〜3月において重度傷害の発生が多かった。冬季休暇はトレーニング参加率・チーム修正稼働率とは関連せず、気候区は傷害発生と関連した。

評価

イングランドプレミアリーグでは過密スケジュールで故障者が多く低迷気味だったが、この研究のインパクトからか、2019-2020から冬季休暇が導入されるという。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy