塗る痛み止めの疼痛緩和効果はプラセボ効果
Compounded Topical Pain Creams to Treat Localized Chronic Pain: A Randomized Controlled Trial

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
Annals of Internal Medicine
年月
February 2019
Online first
開始ページ
Online first

背景

痛み止め軟膏は慢性疼痛に効果があるのか。Johns Hopkins School of MedicineのCohenらは、米軍病院に通う慢性疼痛患者399名を対象としてこれを検証するDBRCTを行った。患者を疼痛タイプ分類し、処方軟膏を変えた(神経因性疼痛はケタミン・ガバペンチン・クロニジン・リドカイン、侵害受容性疼痛はケトプロフェン・バクロフェン・シクロベンザプリン・リドカイン、混合性疼痛はケタミン・ガバペンチン・ジクロフェナク・バクロフェン・シクロベンザプリン・リドカイン:対照はプラセボ軟膏)。一次アウトカムは治療1ヶ月後の平均疼痛スコアである。

結論

治療群と対照群でともにわずかな疼痛減がみられ、一次アウトカム有意差はなかった。

評価

オピオイド危機のため2013年からアメリカで処方が急上昇している痛み止め軟膏に関する本格検証である。オピオイドより安全だが効果はプラセボレベルで費用に見合わない、とした。著者らは、患者はメディアなどの情報から有効性に疑問を持っていた、ともしている。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy