成人肩痛患者への肩峰下除圧術は無益:最新系統レビュー
Subacromial decompression surgery for adults with shoulder pain: a systematic review with meta-analysis
背景
肩痛への肩峰下除圧術の長期的有効性は。フィンランドHelsinki UniversityのLahdeojaらは、9研究(n=1,014)を対象とするシステマティックレビュー・メタ解析を行った。一次アウトカム指標は、疼痛・身体機能・HRQOLである。
結論
高信頼度研究では肩峰下除圧術は偽手術より痛み・身体機能において優れず、中等信頼度研究でもHRQOLで優れなかった。6/1000例で重度有害事象が発生する中等度の確実性があった。
評価
最新の高信頼度研究を含めた系統レビューである。2018年のLancet CSAW試験結果(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5803129/)とほぼ同等であり、成人の長期的な肩痛に肩峰下除圧術は無益とみてよい。