非重症脳卒中患者へのリハビリは高強度で?
Effect of Rehabilitation Intensity on Mortality Risk After Stroke
背景
脳卒中後リハビリテーションの強度は患者の死亡リスクと関係するか。台湾Ditmanson Medical Foundation Chia-Yi Christian HospitalのSungらは、同国国民健康保険請求データを用いて、軽〜中等度の初発脳卒中後に90日以上生存した入院患者6,737名を対象としてこの問題を検討する後向コホート研究を行なった。発生後90日以内に行われたリハビリテーション強度(回数3分位)により、低・中・高度と分類した。一次アウトカムは長期全原因死亡率である。
結論
高強度群は、低年齢であったものの併存疾患・脳卒中の重症度は高かった。高強度群は低強度群より死亡リスクが低かった一方(ハザード比0.73)、中等強度群と低強度群の死亡リスクは変わらなかった。この関連は脳卒中の重症度によらなかった。
評価
台湾からは、同コホートデータに基づきリハビリ自体の有用性を確認した研究が出ており(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29419706)、この論文は最適強度を検討したものである。後向研究で強度分類も定量的でなく、仮説生成的結果とみられる。