腰痛患者が理学療法士を初診するメリットは
Physical Therapy as the First Point of Care to Treat Low Back Pain: An Instrumental Variables Approach to Estimate Impact on Opioid Prescription, Health Care Utilization, and Costs
背景
腰痛患者(LBP)は理学療法(PT)を初診すると医療および医療費はどう変わるか。University of Washington のFrognerらは、LBPの初回診断を受けた18〜64歳の患者を対象として、初診時でのPT診察と1年間の医療コスト(オピオイド処方・画像診断・救急外来・入院)の関連を検討するため、保険会社による2009〜2013年の健康保険請求データの後向解析を行った。
結論
PTを後で受診、もしくはPTを受けなかった患者と比較して、初診でPTを受けた患者はオピオイド処方(89.4%)・高度画像診断(27.9%)・救急受診(14.7%)率は低かったが、入院率は19.3%高かった。患者の自己負担費用は有意に低かった。
評価
アメリカのLBP患者は、病院に行くか医院に行くかPT(やカイロプラクティック)を受診するかで大きな差があることが示されている(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26417660)。アメリカでのPT初診のメリットとしては、オピオイド使用が減ることがあるようである。