脳卒中・TIA後の積極運動に効果はあるか
Aerobic exercise interventions reduce blood pressure in patients after stroke or transient ischaemic attack: a systematic review and meta-analysis

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
May 2018
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開始ページ
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背景

積極運動で脳卒中・一過性脳虚血発作(TIA)の再発を予防できるか。英University of SheffieldのAliらは、有酸素運動・レジスタンストレーニングと心血管リスク因子や再発性虚血イベントに関する24研究(n=1,031)のシステマティックレビュー・メタ解析を行なった。

結論

運動介入は収縮期(SBP)・拡張期血圧の有意な低下と関連し(各 -4.30 mmHg・-2.58 mmHg)、SBPの低下は脳卒中・TIA発生6ヶ月以内に運動を開始した研究および教育介入の要素があった研究で大きかった。続発血管イベント頻度を低減するという臨床試験は1報だけあったが、パワー不足であった。

評価

重要な主題であるにもかかわらず、先行レビューでも指摘されているように研究の質に問題があり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23478741)、このレビューでも10研究に中等度以上のバイアスリスクがあったという。今のところ、積極運動で脳卒中・TIAの再発を予防できるというエビデンスはない。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy