膝障害患者への最適運動処方を系統レビュー
The Influence of Exercise Dosing on Outcomes in Patients With Knee Disorders: A Systematic Review
背景
膝障害を抱える患者への運動療法の最適処方は不明である。オーストラリアUniversity of NewcastleのYoungらは、変形性膝関節症(OA)・膝蓋腱障害・膝蓋大腿疼痛症候群に対する運動療法に関する45研究を対象とする系統レビューを行った。
結論
PEDroスコア(論文の質)は中程度(fair)で、3-8の幅があった。OAに関しては8〜12週間・24回のセッションがもっとも大きな効果と関連した。運動頻度週1回は無効と見られる。膝蓋腱障害・膝蓋大腿疼痛症候群への運動処方量に関しては、結論的傾向は確認できなかった。
評価
2015のCochraneレビューが、「エビデンスの質は低いが一応有効か、しかし具体的な最適法は未定である」としていた問題である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25603546)。この系統レビューは583もの研究を同定し、さらに運動法でなく単なる運動量にフォーカスしたものだが、なお結論的なものは少ない。「パラメータを操作した前向研究が重要」としている。


