サイトメガロウイルス感染妊婦にバラシクロビル
Valaciclovir to prevent vertical transmission of cytomegalovirus after maternal primary infection during pregnancy: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial
背景
母体妊娠初期のサイトメガロウイルス(CMV)感染は、出生児障害リスクである。イスラエルSchneider Children's Medical Center of IsraelのShahar-Nissanらは、妊娠成立前後または妊娠初期にCMV感染を診断された18歳以上の妊婦を対象に、経口バラシクロビルの効果・安全性を検証するRCTを行った(n=90、対照:プラセボ)。CMV感染の有無は、妊娠22週時に羊水検査で確認した。一次アウトカムはCMVの垂直感染率である。
結論
バラシクロビルの一次アウトカム効果を認めた(OR:0.29)。有意な有害事象はなかった。
評価
治療に決め手がなく、予防中心だった病態である。同薬の有効性を初めてRCTで確認したもので、効果規模も大きく画期的である。世界的追試による標準化が期待される。