新型コロナウイルス感染症(COVID-19)妊娠患者の母児転帰は
Clinical features and obstetric and neonatal outcomes of pregnant patients with COVID-19 in Wuhan, China: a retrospective, single-centre, descriptive study

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
The Lancet Infectious Diseases
年月
March 2020
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開始ページ
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背景

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)妊娠患者の臨床的特徴と母児転帰は。中国武漢Huazhong University of Science and Technology(華中科技大学)のWuらは、2020年1月1日〜2020年2月8日に同済病院に入院したCOVID-19妊娠患者7名を2020年2月12日まで追跡し、臨床的特徴・治療法・母児転帰を評価する後向単一施設研究をおこなった。

結論

患者の平均年齢は32歳、平均在胎期間は39週+ 1日であった。臨床症状は、発熱(86%)・咳嗽(14%)・息切れ(14%)・下痢(14%)であった。全患者が鼻カニューレによる酸素投与を受け、オセルタミビル・ガンシクロビル・インターフェロン・アルビドールタブレットを含む抗ウイルス治療を受けた。伝統的な漢方薬も投与された。全患者で抗菌薬治療が行われた(セファロスポリン・キノロン・マクロライド)。71%が帝王切開後にメチルプレドニゾロンで治療された。全患者が、発症3日以内に帝王切開術を受けた。母児転帰は良好であった。新生児3名が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検査を受け、1名が出生36時間後に陽性を示した。

評価

母児の転帰は良好であり、より堅牢なデータが出るまではここでの治療が暫定標準となりえる。先行武漢報告でもCOVID-19感染母体のアウトカムはよい(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(20)30360-3)。

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取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

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