看護師は一般集団より自殺率が高い:アメリカ2005-2016年のデータ
A Longitudinal Analysis of Nurse Suicide in the United States (2005-2016) With Recommendations for Action

カテゴリー
看護・母子医学
ジャーナル名
Worldviews on Evidence-Based Nursing
年月
February 2020
17
開始ページ
6

背景

看護師は一般集団よりも自殺率が高という。米国University of California San DiegoのDavidsonらは、2005〜2016年の暴力死に関するCDCのNVDRSデータを用いて、看護師(1,824)と非看護師(152,495)の自殺の発生率比(IRR)を検討する縦断研究をおこなった。

結論

看護師は一般集団より自殺のリスクが高かった(女性 IRR:1.395、男性 IRR:1.205)。女性看護師の自殺で最も多かったのは薬物中毒で(27.2% vs. 26.9%)、男性看護師と一般市民は銃器を最も頻繁に使用した(41.7% vs. 48.4%)。看護師は職務上の問題(女性 OR:1.989、男性 OR:1.814)および精神的健康歴(女性 OR:1.126、男性 OR:1.302)を有する可能性が高く、自殺メモを残す可能性が高かった(女性 OR:1.221、男性 OR:1.756)。

評価

著者らは、「看護師の自殺に関連する最大の特徴の1つは、仕事上の問題の存在で、職場ストレス減に重点を置いた職場の健康プログラムが命を救うかもしれないことを反映している」とし、「何年も対処されていない」「自殺予防プログラムが必要」と警告している。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(看護・母子医学)

Oncology Nursing Forum, International Journal of Nursing Studies