股関節形成術後の看護高感受性有害事象(NSAE)
Exploring the incidence and nature of nursing-sensitive orthopaedic adverse events: A multicenter cohort study using Global Trigger Tool
背景
院内での有害事象(AE)防止の専門的看護ケアのためには、看護に感受性の高い有害事象(nursing-sensitive adverse events: NSAE)に関するデータが必要である。スウェーデンMalmo UniversityのHommelらは、股関節形成術後の成人患者の記録を使用し、NSAEの発生率と属性を検討する多施設コホート研究をおこなった。
結論
全AE(2,116件)の48.5%が一時的で、深刻ではなかったが、592件のAEが3,351日の入院日数増に寄与していた。全AE中NSAEは1,150件で、36.4%の患者記録で特定された。NSAEの調整累積発生率は18.8%で、最も一般的なものは医療関連感染(HAI)(40.9%)・褥瘡(16.5%)であった。NSAEの82.0%は予防可能であった。NSAE発生率は女性患者・急性入院患者で高かった
評価
登録看護師の臨床的介入は患者のケアの質に重要な役割を果たしており、十分でない看護ケア(ケアの省略)はAEを増加させるという観察研究がある(https://doi.org/10.1111/j.1365-2702.2010.03250.x)。