アドバンス・ケア・プランニングは生存率を改善する?
Advance care planning and longer survival in the terminally ill: a randomised controlled trial unexpected finding
背景
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の実行が終末期患者の生存率を改選する、という報告が現れた。デンマークAarhus University HospitalのNeergaardらは、終末期患者へのACPが希望する死亡場所にどのように影響するかを検討したRCTのデータを利用し、ACPと生存率の関連を分析した(n=205)。各群の半数が進行がん患者で、半数は肺や心臓などの非がん臓器疾患末期患者であった。
結論
ACPをした患者はしなかった患者と比べて、1年生存率が高かった(57% vs. 73%)。この差異は非がん患者でのみ有意で、がん患者部では有意差は見られなかった。
評価
終末期患者のACPが、患者の希望する死亡場所に影響するかを検討したRCT(http://dx.doi.org/10.1136/bmjspcare-2018-001677)の事後分析で発見された興味深い関連で、確認が必要である。早期の緩和ケアにより終末期のアグレッシブ治療が減少し、生存期間が長くなったというNEJM研究があるが(http://dx.doi.org/10.1056/NEJMoa1000678)、RCTではない。