パーキンソン病患者への在宅リハビリテーション
Person-centered home-based rehabilitation for persons with Parkinson’s disease: A scoping review
背景
パーキンソン病(PD)患者への在宅リハビリテーションの現況は。フィンランドAbo Akademi UniversityのVaartio-Rajalinらは、在宅PD患者のリハビリテーションのパーソン・センタードネス、専門家間連携、臨床的有効性に関する67研究のスコーピングレビューをおこなった。
結論
身体活動リハビリテーションが最も一般的で、自宅での実施に適したリハビリであっても、ほとんどが自宅外で行われていた。特にデジタル機器の使用で、QOL・幸福度・ADL指標が改善した。認知・心理社会的リハビリテーションの研究はあまり行われていなかった。介入の大部分は、PD患者の好み・ニーズ・価値について事前に話し合うことなく計画されていた。家庭で個別に調整・実施された介入はほとんどなく、多くの研究に患者記録によるアウとカム指標が含まれていたが、臨床指標に対する二次的なものとして扱われていた。リハビリテーション専門家間の協力アプローチは、QOLのために効果的であるとされたが、これに焦点を合わせた研究はわずかであった。
評価
PD患者への自宅でのリハビリテーションは、慣れた環境や家族介護者の利便性のため好ましいと考えられていたが、未だほとんど行われていない。さらに、家族介護者に焦点をあてた研究はほとんどなかった。