自然気胸の入院動向
Trends in the Incidence and Recurrence of Inpatient-Treated Spontaneous Pneumothorax, 1968-2016
背景
自然気胸の発生率と再発率の傾向はどのように変化したか。英国Oxford UniversityのHallifaxらは、1968〜2016年の170,929件の入院データを分析した。一次アウトカムは、自然気胸による入院率・再発率である。
結論
入院率は10万人あたり9.1人から14.1人に増加し、15歳以上では女性(10万人あたり7.6人)より男性(同20.8人)の方が多かった。自然気胸患者の60.8%が慢性肺疾患を有していた。入院記録リンケージ分析では、時間の経過とともに入院の全体的増加が再入院増加に起因する可能性があるとみられたが、サブグループでは初発自然気胸入院率も著しく増加していた (特に65歳以上の女性)。5年以内再発率は男女25.5%・26.0%と類似していたが、高齢者で高く若年男性では低かった。
評価
自然気胸発生率に関する最大の分析により、現時点での参照点的データを提示した。