看護師主導CBT-Iで不眠症の日中症状を改善する
Impact of group treatment for insomnia on daytime symptomatology: analyses from a randomized controlled trial in primary care
背景
看護師が主導する、不眠患者への認知行動療法（CBT-I）グループ治療は、プライマリケア不眠症患者の日中症状を改善するか。スウェーデンKarolinska InstitutetのSandlundは、プライマリヘルスケアセンター7施設において、CBT-Iに基づく看護師主導のグループ治療の効果を通常治療と比較するRCTを行った（n=165）。一次アウトカムは、疲労の重症度（Fatigue Severity Scale: FSS）である。
結論
疲労の重症度は介入により有意に改善した（FSS：[介入群] 37.2〜31.0 vs. [対照群] 35.9〜35.7）。心理的苦痛・抑うつ症状といった気分・健康関連QOL・日中の機能性・日中の症状（睡眠の心配・眠気・体の疲れ・集中困難）・非機能的信念（dysfunctional beliefs） も改善した。治療1年後でも効果は維持されている。
評価
CBT-Iは、行動的因子と認知的因子を複合ターゲットする治療法で、臨床心理士や認知行動療法士による治療の有効性が示されており（https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17162987）、看護師主導型も睡眠薬の使用が減少するなど、有効性が示されてきている（https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28445790）。
