薬剤師の参画する病棟のチーム医療:看護師への影響はネガティブ?
Differing clinical pharmacy service models: Quantitative and Qualitative Analysis of nurse perceptions of support from pharmacists
背景
急性期病棟における薬剤師を含む集学的チーム(IDT)による多職種協働体制の、看護師の業務への影響は。オーストラリアSydney UniversityのBryantらは、看護師へのリッカート式のアンケートの定量データと、自由回答アンケートの質的テーマ分析を行い、IDTベースと従来の(病棟ベース)システムが薬剤師‐看護師間の協力・サポート関係に及ぼす影響を比較検討した(n=90)。
結論
IDTベースの臨床薬剤管理モデルでは看護師の作業負荷が増加し、薬剤師との協力関係が低下した。
評価
オーストラリアでは薬剤師が集学的チームに参画する臨床薬剤管理モデルが導入されており、患者への包括的ケアに有益とされてきたが、看護業務への影響は評価されていなかった。初めての調査で意外なネガティブ側面を照らし出した。