ナルコレプシー1型に経口オレキシン2型受容体作動薬oveporexton登場:First Light/Radiant Light研究
Oveporexton for Narcolepsy Type 1 − Results from Two Phase 3 Trials
背景
ナルコレプシー1型はオレキシン神経細胞の脱落を特徴とするが、既存治療は症状緩和に留まり、オレキシン欠乏そのものを標的としていない。
アメリカTakeda Pharmaceuticals InternationalのEthertonら(First Light/Radiant Light)は、16〜70歳の患者273名を対象に、経口OX2R選択的作動薬oveporextonの有効性と安全性を2つの第3相RCTで検証した(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、12週時の覚醒維持検査(MWT)平均睡眠潜時のベースラインからの変化である。
結論
Oveporextonの一次エンドポイント効果を認めた:14.3〜19.8分延長 vs. 0.4〜0.8分短縮(プラセボ)。ESSは9.7〜11.8点低下し、週当たり情動脱力発作は79.0〜88.8%減少したのに対し、プラセボではそれぞれ1.5〜1.7点、27.7〜39.1%の減少であった。12週時にMWTが正常域の20分以上となった割合はoveporexton群48〜69%、プラセボ群0〜6%であった。
評価
Takeda創薬による、first-in-classの経口オレキシン2型受容体(OX2R)作動薬で、独立した2つの第3相RCTで有効性を確認した。先行OX2R作動薬TAK-994は顕著な有効性を示した一方、肝障害により試験中止となったが、oveporextonでは第2相で肝毒性を認めず、第3相でも主な有害事象は頻尿と一過性不眠であった。FDAはすでに承認を決定したが、試験期間は12週であり、長期安全性・効果持続性は本試験からは判断できない。


