ロボット支援TKRは、患者有益性で従来法を上回らず:RACER-Knee研究
Robotic-arm-assisted versus conventional total knee replacement (RACER-Knee): a pragmatic, multicentre, participant-masked and assessor-masked, superiority, randomised controlled trial
背景
ロボット支援は人工膝関節全置換術(TKR)の精度を高めるが、患者が実感する利益につながるのか。
イギリスUniversity of WarwickのMetcalfeら(RACER-Knee)は、進行膝変形性関節症339名をMakoロボットアーム支援TKR(rTKR)または従来型TKR(cTKR)に割り付けて比較検証した。一次アウトカムは、12ヵ月時のForgotten Joint Score(FJS)である。
結論
一次アウトカムに群間差はなかった。重篤有害事象は両群各16名であり、安全性も同等であった。
評価
現行Makoの患者有益性を、実臨床に近い条件で評価した、最大規模の参加者・評価者マスクRCTであり、ロボットによる技術的精度向上が患者報告アウトカムの改善には直結しないことを示した。2025年のメタアナリシスでは中期機能改善が示唆されたが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41192480/)、観察研究中心であり、本RCTを含むRCTエビデンスでは、12ヵ月の優位性は支持されない。さらにrTKRは高コストで費用対効果も示されなかった。


