米国病院の医療関連感染は減少も、未だ年間約52万件:2023年と2015年の比較
Health Care-Associated Infections in U.S. Hospitals, 2023 versus 2015
背景
アメリカにおける医療関連感染(HAI)の実態は。
同国CDCのCheaらは、全米218病院の入院患者13,653名を対象とした2023年有病率調査を実施し、2015年との比較によりHAIの有病率(一次アウトカム)と全国疾病負担を解析した。
結論
2023年のHAI有病率は2.6%で、2015年の3.2%から低下し、調整後HAIリスクは27%低かった。一方、2023年の全国HAI発生数は約51.8万件と推定され、感染の約60%は医療機器や処置に関連しなかった。患者38人に1人がHAIを有しており、依然として大きな疾病負担が残存していた。
評価
Clostridioides difficile感染症、中心静脈カテーテル関連血流感染症、尿道カテーテル関連尿路感染症が大幅に減少しており、診断法や感染対策、抗菌薬適正使用の改善が寄与したとみられる。一方、肺炎や手術部位感染は依然として課題であり、とくに機器・処置非関連感染が全体の6割超を占めることから、従来のサーベイランス対象を超えた予防戦略の必要性が示唆される。


