血漿P-tau217高値は認知機能障害進行リスクを予測する
Prognostic Value of Blood-Based P-Tau217 Levels for Progression to Cognitive Impairment
背景
認知機能正常高齢者における血液バイオマーカーP-tau217は、認知機能障害への進行予測に有用か。
アメリカMass General BrighamのBuckleyらは、北米・日本・オーストラリアの6コホート2,684名を対象とする統合縦断コホート研究を行った。一次アウトカムは、認知機能障害への進行時間である。
結論
追跡期間中央値5.4年で478名が認知機能障害へ進行した。ベースラインP-tau217の1SD上昇ごとに進行リスクが増加し(HR: 1.38)、アミロイドPET調整後もこの関連は維持された(1.32)。5年以内認知機能低下の絶対リスクは高値群で24%、超高値群で38%であり、高値群ほど低下速度も速かった。
評価
P-tau217の予測能の検証を、アルツハイマー病(AD)に限定せず、認知機能障害一般に拡張し、絶対リスク推定を提示したユニークな観察研究である。JAMA Editorialは、予後予測モデルや予防介入試験の対象選択への応用可能性を評価する一方、対象が選択された研究集団であることを指摘し、一般住民への適用や個人の臨床判断には追加検証が必要としている。


