脳振盪後の青少年の最適スクリーンタイムは2時間?
Post-concussion screen time duration and type and its association with symptom resolution in youth aged 11-17 years
背景
脳振盪後の青少年における、発症初期のスクリーンタイム(時間や種類)と症状回復までの期間との関連は。
アメリカNationwide Children's HospitalのYangらは、発症72時間以内に登録された11〜17歳のコホート80名のデータを後向解析した。参加者は、学校外でのスクリーンタイムを客観的に記録するため、7日間Narrative Clip(小型カメラ)を装着した。スクリーンタイムの使用状況は、スマートフォン・テレビ・コンピューター(タブレット)・ゲームに分類した。一次アウトカムは、症状が消失するまでの日数であった。
結論
脳振盪後最初の3日間のスクリーン時間は、1日あたり260分と比較して、中央値141分の適度な利用において症状回復率が1.35倍有意に高かった。1日120〜240分の適度な利用は、120分未満の厳格な制限(HR: 2.27)や240分を超える長時間の利用と比較して、症状の早期回復と関連していた。スマートフォンやテレビの利用においても同様の傾向がみられた。
評価
この主題に関しては、「急性回復期にはスクリーン時間を最低限に減らす方がいいのではないか」と示唆した小規模観察研究があった(https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8424526/)が、この研究は、小型カメラを用いて脳振盪後のスクリーン時間を客観的に測定し、回復を促す最適時間があることを示唆した。従来推奨されてきた「完全なスクリーンタイム回避(暗所安静)」の妥当性に疑問を投げかけ、適度な認知刺激が回復に寄与する可能性を示す。ただし、本結果もまた80名という少規模コホートの後向解析に基づくもので、限界は多い。


