初発の再発型多発性硬化症(RMS)にリツキシマブを使う:OVERLORD-MS試験
Rituximab versus Ocrelizumab in Newly Diagnosed Relapsing Multiple Sclerosis
背景
抗CD20モノクローナル抗体は再発型多発性硬化症(RMS)に有効だが、直接比較試験は行われていない。
ノルウェーUniversity of BergenのTorkildsenら(OVERLORD-MS)は、ノルウェーとスウェーデンの12の神経内科部門において、最近疾患活動性が認められた初発の成人RMS患者218名を対象に、リツキシマブとオクレリズマブの有効性と安全性を24ヵ月間比較する第3相非劣性RCTを実施した。
一次エンドポイントは、6ヵ月目から24ヵ月目までのT2*強調画像(MRI)における新規病変または病変の増大がないことであった。
結論
一次エンドポイントにおけるリツキシマブのオクレリズマブに対する非劣性を認めた:92.2% vs. 94.8%。再発率や障害進行度は両群で同様であったが、感染症発生率はリツキシマブ群が82%、オクレリズマブ群が69%、重篤有害事象は各8%・7%で同様であった。
評価
リツキシマブは特許失効後低コストで広くオフラベル使用されており、高額薬オクレリズマブを置換できる、というここでの結論は、医療経済上重要である。適応拡張の承認は確実とみられるが、イベント発生数が少なく二次アウトカムの検証力が限定的であること、追跡期間が30ヵ月と短く長期的差異を排除できないこと、参加者が北欧系民族に偏ることなどの限界がある。


