HAEで、初のin vivo CRISPR遺伝子治療が成功:第3相HAELO試験
Lonvoguran Ziclumeran− In Vivo CRISPR Gene Editing in Hereditary Angioedema
背景
遺伝性血管性浮腫(HAE)には、決め手がない。
オランダAmsterdam University Medical CenterのCohnら(HAELO)は、C1インヒビター欠損を伴う16歳以上のHAE患者80名を対象に、プレカリクレイン遺伝子(KLKB1)を標的とする単回投与のin vivo CRISPR遺伝子治療Lonvoguran Ziclumeran(lonvo-z)の有効性・安全性を検証する第3相RCTを実施した(対照:プラセボ)。
一次アウトカムは、投与後5週から28週までにおける、遺伝性血管性浮腫の月間発作回数とした。
結論
Lonvo-z治療の一次アウトカム効果を認めた:0.26回 vs. 2.10回。また、lonvo-z群の62%が28週まで追加の長期予防療法なしで発作のない(attack-free)状態を維持した。有害事象はlonvo-z群の92%に認められたが、すべてグレード1または2の軽度から中等度で、主な内容は一過性の輸注反応・頭痛・倦怠感であった。
評価
Intellia Therapeuticsの創薬で、脂質ナノ粒子(LNP)による肝送達アプローチにより、in vivo CRISPR-Cas9遺伝子編集治療を初めて成功させた。生涯にわたる持続的な治療を要する現治療法に対し、1回投与で長期で安定した発作抑制とQOL改善をもたらすことを示し、他疾患にも応用可能な遺伝子治療のパラダイムシフトをもたらした。一方、データカットオフ時点での追跡期間中央値は7.5ヵ月と短く、オフターゲット編集のリスクや長期安全性、多様な併存症を持つ一般集団への一般化可能性については未だ不明であり、現在進行中の長期フォローアップ研究によるさらなる検証が必要である。


