OA関連膝痛に対する膝動脈塞栓術に新規吸収性マイクロビーズ塞栓剤
Genicular Artery Embolization Using Rapidly Resorbable Gelatin-based Microspheres for Osteoarthritis-related Knee Pain
背景
変形性関節症(OA)関連膝痛に対する膝動脈塞栓術(GAE)において、従来のイミペネム・シラスタチンや永久マイクロビーズなどの塞栓剤には、それぞれ特有の限界がある。
ドイツのCharité-Universitätsmedizin BerlinのFleckensteinらは、保存的治療に抵抗性を示すOA関連膝痛の参加者194名を対象に、GAE専用に設計された、ゼラチンベースの吸収性マイクロビーズ(RRGM)を用いたGAEの安全性と臨床アウトカムを検討する前向単施設観察研究を行った。
結論
参加者はRRGMを用いたGAE処置を239件受け、すべての処置は技術的に成功した。安全性に関しては、15件の処置後に一時的な皮膚変色(6.3%)、1名に鼠径部表在血腫(0.4%)がみられたが後遺症なく治癒し、中等度または重度の有害事象は認められなかった。NRS疼痛スコアの中央値はベースライン時の7から、12ヵ月後には3に低下し、12ヵ月後には参加者の55〜80%がKOOSのすべてのサブスコアにおいて最小臨床的意義差(MCID)を超える改善を示した。
評価
GAE一般に関しては、「プラセボ効果ではないか」という最近の議論があるが(https://doi.org/10.1007/s00330-026-12505-8)、この論文は新規塞栓剤RRGMの安全性と有効性を前向コホート研究で示した。一時的な皮膚変色の発現率(6.3%)は、永久粒子の最大65%やイミペネム・シラスタチンの最大18%という先行報告の有害事象率と比較して低い。シャム対照RCTによって安全性・効果を確定すべきである。


