CRISPR-Cas9を用いた細胞療法exa-celの適応を12歳以下の鎌状赤血球症・βサラセミア患者に拡大:CLIMB THAL-141試験・CLIMB SCD-151試験
Exa-cel in Children with Transfusion-Dependent β-Thalassemia or Sickle Cell Disease
背景
輸血依存性βサラセミアや重症鎌状赤血球症にCRISPR-Cas9を用いた細胞療法exa-celが行われているが、承認対象患者は12歳以上である。
イタリアのIRCCS Ospedale Pediatrico Bambino GesùのLocatelliら(CLIMB THAL-141・CLIMB SCD-151)は、5〜11歳の小児患者26名を対象に、Exagamglogene autotemcelの有効性・安全性を検証する第3相非盲検単群試験を行った。
一次アウトカムは、輸血依存性βサラセミアの小児では少なくとも12ヵ月連続して輸血非依存性であること、鎌状赤血球症の小児では少なくとも12ヵ月連続して重篤な血管閉塞性クリーゼがないことであった。
結論
16ヵ月以上の追跡調査を完了し、評価可能であった輸血依存性βサラセミアの小児8名全員が少なくとも12ヵ月連続の輸血不要状態を達成し、重症鎌状赤血球症の小児8名全員が少なくとも12ヵ月連続で血管閉塞危機の発生を免れた。追跡期間中央値はそれぞれ16.0ヵ月および16.9ヵ月であり、全患者でグレード3または4の有害事象が確認され、ブスルファン前処置に関連した重度の静脈閉塞性肝疾患により1名が死亡した。
評価
Exa-cel療法の適応拡張試験であり、基本的には成功した。既存の支持療法を塗り替える臨床的インパクトを持つが、全例で中等度以上の有害事象が発生しており、ブスルファンによる骨髄破壊的前処置に伴う肝静脈閉塞症での1名の死亡など、リスクも大きい。また、本解析時点で追跡期間中央値は約16ヵ月と限定的であり、効果の永続性や長期的な安全性、幹細胞動員の効率性については、現在進行中の15年間にわたる長期追跡試験(CLIMB-131)によるデータ検証が待たれる。


