季節性インフルエンザにModernaのmRNAワクチン登場:Fluent試験
Efficacy and Safety of an mRNA Seasonal Influenza Vaccine in Adults

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
May 2026
394
開始ページ
1803

背景

季節性インフルエンザへのmRNAワクチンの開発が進められてきた。
ModernaのHuangら(Fluent)は、50歳以上の成人40,805名を対象に、WHOが推奨するインフルエンザ株のヘマグルチニン糖タンパク質をコードする開発中のmRNA季節性インフルエンザワクチンmRNA-1010の、標準ワクチンに対する優越性を検証する第3相RCTを実施した。
一次有効性エンドポイントは、RT-PCR確診「症候性インフルエンザ(A型またはB型)」の発症予防効果および免疫原性、一次安全性エンドポイントは、接種後7日間の局所性・全身性副反応および重大有害事象(SAE)であった。

結論

中央値181日間の追跡の結果、mRNA-1010の、一次有効性エンドポイント優越性を認めた:RT-PCR確診インフルエンザの発症率2.0% vs. 2.8%。局所および全身性の副反応(注射部位痛や倦怠感など)の頻度はmRNA-1010群で高かったが、多くは軽度から中等度で一過性であった。

評価

季節性インフルエンザ予防におけるmRNAプラットフォームの優位性を、Pfizer(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2416779)に続いて確認した。Pfeizerワクチンは、A型(H3N2・H1N1)に対し非常に強い免疫応答を示した一方、B型に対する抗体応答は非劣性の基準を満たさなかった。一方、このModernaバーションは、WHO推奨3株(A/H1N1・A/H3N2・B/Victoria)全てに有効性を確認した。高齢者や高リスク群への新たな選択肢として臨床インパクトを持つが、局所・全身性の副反応頻度が対照群より明らかに高い点(疼痛65.8% vs. 29.8%など)は、コスト問題とともに実装における制約である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell