高血圧患者の身体活動では「週末戦士(Weekend Warrior)」は不可:UKBiobank大規模データ
Impact of physical activity patterns on major adverse cardiovascular events in adults with hypertension
背景
身体活動(PA)は一般に心保護的とされるが、高血圧患者においてPAの強度と1回あたりの継続時間(バウト)は、主要心血管イベント(MACE)にどのような影響を与えるか。
オーストラリアUniversity of SydneyのAhmadiらは、UK Biobankのウェアラブルデバイスを用いたサブスタディデータに基づき、高血圧患者38,960名を対象に、短時間および長時間のPAパターンとMACEリスクの関連を分析した。
結論
平均7.9年の追跡で、中強度のPAは短時間(3分以内)・長時間(5分超)に関わらず、MACEリスクを低下させたが、高強度のPAではパターンにより相反する結果が得られた。高強度PAを短時間(1分以内)で行う場合はMACEリスクが有意に低下(週22分でリスク38%減)した一方で、高強度PAを長時間(2分超、特に10分超)継続すると脳卒中のリスクが2〜3倍に急増(週44分でHR 2.06、週64分でHR 2.80)することが示された。
評価
類似研究は多いが、このような規模で高血圧患者だけを対象とした研究は初とみられる。特に、一般人口研究での結果から導かれている「週末集中(Weekend Warrior)でも良い」というメッセ―ジが高血圧患者では成り立たないことを示した意義は大きい。短時間の高負荷は血管機能の改善に寄与するが、長時間の高負荷は高血圧患者には血行動態ストレスとなり、プラーク破綻や脳卒中誘発の可能性がある。


