重症疥癬に対するイベルメクチン増量は無益:GALE CRUSTED試験
Combined Oral Ivermectin and 5% Permethrin Cream to Treat Severe Scabies

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
May 2026
394
開始ページ
1814

背景

重症疥癬治療には通常用量のイベルメクチンと外用薬の併用が推奨されているが、高用量イベルメクチンの有効性は。
フランスParis Saclay UniversityのChosidowら(GALE CRUSTED)は、同国33施設における成人重症疥癬患者132名を対象に、高用量(体重1 kgあたり400 μg)と通常用量(200 μg)の有効性・安全性を比較検証した。参加者には0日目と7日目には全身に5%ペルメトリンクリームを塗布し、推奨通り毎日保湿クリームを塗布した。
一次エンドポイントは重症疥癬の治癒で、18日目と21日目に寄生虫学的検査または皮膚鏡検査でダニおよびダニ関連産物が認められないこと、および28日目に身体診察で活動性の臨床病変が認められないことと定義した。

結論

高用量使用の一次エンドポイント優越性を認めなかった:75% vs. 82%。
28日時点での寄生虫学的・臨床的治癒率にも差は認められなかった。重篤有害事象の発生率も群間差はなかった。

評価

完全治癒が困難な中で試された用量増だったが、失敗した。ヒゼンダニが血液ではなく、組織液を摂取するため、血中濃度を高めても効果が比例しない可能性が示唆される。重症例であっても、現行の通常用量を複数回投与し、適切に外用薬や保湿剤を併用する戦略の妥当性が再確認された。しかし、通常用量での治癒率が約8割に留まっている点は未だ課題であり、投与期間の延長や他の外用薬との組み合わせ、あるいは半減期の長い新薬の検討が必要である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell