成人急性副鼻腔炎の初期治療はアモキシシリンでよい
Amoxicillin-Clavulanate vs Amoxicillin for Acute Sinusitis in Adults
背景
急性副鼻腔炎の第一選択薬として、アモキシシリン単剤とアモキシシリン・クラブラン酸(オーグメンチン)のどちらが優るか。
アメリカBrigham and Women’s HospitalのSavageらは、全米の大規模医療データベースにおける65歳未満の成人約52万人のデータを解析し、合併症のない急性副鼻腔炎に対する両剤の治療失敗率と副作用リスクを比較する後向コホート研究を行った。
結論
治療失敗率は全体で3.1%で、オーグメンチン群(3.0%)とアモキシシリン単剤群(3.1%)の間で有意な差は認められなかった。一方、副作用については、オーグメンチン群でカンジダ症(1.1% vs. 0.8%)やC. difficile感染症(0.04% vs. 0.02%)のリスクがわずかに上昇した。
評価
著者らの結論は、現在の標準治療でよい、ということである。52万人のリアルワールドデータの解析により、RCTでは見落とされやすいC. difficile感染症のリスク(リスク比 2.14)を検出したことが注目される。重症例や複雑な背景を持つ症例を除き、初期治療では現在の単剤治療の継続が公衆衛生上の利益につながる。


