早期アルツハイマー病に対する経口セマグルチドの効果を否定:evoke/evoke+試験
Efficacy and safety of oral semaglutide 14 mg (flexible dose) in early-stage symptomatic Alzheimer's disease (evoke and evoke+): two phase 3, randomised, placebo-controlled trials
背景
GLP-1受容体作動薬が認知症リスクを低減させる、という仮説がある。
アメリカUniversity of CaliforniaのFeldmanら(evoke/evoke+)は、アミロイド陽性が確認された早期アルツハイマー病(AD)患者3,808名を対象に、経口セマグルチド(最大14 mg)の有効性・安全性を検証する二つの国際共同第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。一次アウトカムは、104週時点における臨床的認知症尺度(CDR-SB)スコアのベースラインからの変化量とした。
結論
セマグルチドの一次アウトカム効果を認めなかった:(evoke試験)2.3 vs. 2.3、(evoke+試験)2.2 vs. 2.1。脳脊髄液中バイオマーカーには一部改善がみられた。
評価
いくつかの有力結果のある非常に興味深い仮説に対して、本格的に行われた国際大規模検証だったが、失敗した。投与期間が短かかったとかバイオアベイラビリティが不十分だった、という憶測も出ているが、もしそうなら、先行したポジティブ結果の説明が困難である。この仮説はほぼ再起不能、ということになった。


