適度なコーヒー・茶の摂取は認知症リスクを長期的に軽減する:Harvard Chan研究
Coffee and Tea Intake, Dementia Risk, and Cognitive Function
背景
コーヒー・茶の摂取と認知機能の関係が注目されている。
アメリカT.H. Chan School of Public HealthのZhangらは、同国の男女約13万人を最大43年間追跡した大規模コホート調査(NHS・HPFS)に基づき、カフェイン入りコーヒー・カフェインレス(デカフェ)コーヒー・茶(紅茶・緑茶)の摂取量と、認知症リスクや認知機能との関連を調査した。
結論
11,033件の認知症例が含まれた。カフェイン入りコーヒーの摂取量が多い群は、最も少ない群と比較して認知症リスクが18%有意に低かった。10万人年あたりの発症例は、最低摂取群の330名に対し、最高摂取群では141名に抑制された。主観的認知機能低下も15%低減したが、デカフェコーヒーではリスク低下や機能向上の関連は認められなかった。
評価
すでに多数の研究がある主題だが、データの量と追跡期間の長期性、食事記録の詳細性により、強い説得力をもつ結果を提示した。用量反応解析において、カフェイン入りコーヒーで1日2〜3杯、茶で1〜2杯程度の「中等量」の摂取で最も顕著なリスク低下が観察された点が、重要な知見である。デカフェで効果が見られなかった事実は、成分としてのカフェインの重要性を強調している。


