中高年の自転車・徒歩通勤と冠動脈硬化の関連:2万人規模のSCAPIS研究による解析
Active commuting and atherosclerosis in a population-based sample of middle-aged adults: the Swedish CArdioPulmonary bioImage study (SCAPIS)

カテゴリー
整形外科・理学療法
ジャーナル名
British Journal of Sports Medicine
年月
February 2026
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開始ページ
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背景

日々の生活に運動を取り入れるための歩行や自転車による能動的通勤(Active Commuting)は、心血管系健康と関連するが、冠動脈CT血管造影(CCTA)を用いて、無症候性の冠動脈硬化との直接的な関連を大規模調査した研究はない。
スウェーデンLinköping UniversityのEdholmらは、CArdioPulmonary bioImage Study(SAPIS)におけるスウェーデンの50〜64歳の男女23,722名のデータを用い、これを解析した。

結論

自動車通勤者と比較して、通年で歩行や自転車通勤を行う能動的通勤者は、冠動脈狭窄(1%以上)を認めるリスクが13%有意に低かった(オッズ比[OR]: 0.87)。特に自転車通勤者でその関連が強く(0.86)、冠動脈石灰化(CAC)スコア1以上を認めるリスクも7%低かった(0.93)。一方、頸動脈プラークとの有意な関連は認められなかった。

評価

この問題に関しては、「自転車通勤は健康に著効がある」という有名なGlasgow研究がある(https://www.bmj.com/content/357/bmj.j1456)。CCTAを初めて用いたこのスウェーデン解析は、能動通勤が無症候性動脈硬化の抑制に寄与することを示したが、効果は劇的ではない。ただし、自転車通勤が徒歩通勤より心血管保護的である、というここでの結論は、Glasgow研究を上書きする。

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取り上げる主なジャーナル(整形外科・理学療法)

Physical Therapy