新ASO薬olezarsenの重症高TG血症への適応拡張を支持:CORE-TIMI 72a・CORE2-TIMI 72b試験
Olezarsen for Managing Severe Hypertriglyceridemia and Pancreatitis Risk

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
January 2026
394
開始ページ
429

背景

重症高トリグリセリド血症(SHTG: 500 mg/dL以上)は、致命的急性膵炎リスクを増大させるが、従来の治療薬は急性膵炎のリスク軽減が十分に証明されていない。
アメリカTIMI Study GroupのMarstonら(CORE-TIMI 72a・CORE2-TIMI 72b)は、同患者1,061名を対象に、アポリポ蛋白C-III(APOC3)mRNAを標的化したアンチセンスオリゴヌクレオチド薬olezarsenの有効性・安全性を検証する第3相RCTを実施した。
一次エンドポイントは、6ヵ月時点のTG値の変化率であった。

結論

Olezarsenの一次エンドポイント効果を認めた:50 mg投与群で約49〜63%、80 mg投与群で約54〜72%低下。急性膵炎発症率は、プラセボ比85%減少した。

評価

家族性カイロミクロン血症症候群(FCS)の成人患者に対する治療のため昨年承認された同薬の、SHTGへの適応拡張試験である。脂質改善という一次エンドポイント達成に加え、急性膵炎を有意に減少させることを初めて大規模に実証した。急性膵炎リスクの激減は、同薬のTG著減効果の直接帰結であるとみられる。適応拡張の承認可能性は高いが、安全性について、高用量群で血小板減少や肝酵素上昇、肝脂肪分の用量依存的な増加が認められ、さらに糖尿病患者においてはHbA1cの上昇もみられた。これらがApoC-III阻害薬共通の特性か、あるいは一時的なものかは、現在進行中の長期延長試験で解明されることになる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell