エトラナコゲン・デザパルボベックによる血友病B遺伝子治療の5年結果を報告:HOPE-B試験
Final Analysis of a Study of Etranacogene Dezaparvovec for Hemophilia B

カテゴリー
Top Journal
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
December 2025
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背景

血友病Bに対するエトラナコゲン・デザパルボベック遺伝子治療はすでに5年以上経過している。
アメリカCSL BehringのMonahanら(HOPE-B)は、1回の投与でFIXを持続的に発現させることを目的としたアデノ随伴ウイルス血清型5(AAV5)ベクター遺伝子治療薬エトラナコゲン・デザパルボベックの第3相試験の5年間にわたる有効性・安全性を報告している(n=54)。

結論

年間出血率は投与前の4.16から投与後7〜60ヵ月間で1.52へと63%減少した。5年経過後のFIX活性は平均36.1 IU/dLと安定して維持されており、補充因子の年間消費量は96%減少し、94%の患者が定期補充療法を中止した状態を継続した。投与から6ヵ月以降に治療関連の重篤な有害事象はまれであった。

評価

血友病Bの遺伝子治療はすでに開始以後15年となり、長期データも発表されているが、この報告は、最大症例数の5年報告で、実用レベルでは最も信頼度が高い。今回の報告は減衰(フェードアウト)がみられないことが大きな特徴で、先に承認された血友病A遺伝子治療における減衰問題と鋭い対照をみせている。一例報告された肝細胞癌も治療とは無関係と判断されており、今後は15年間にわたる長期追跡調査(IX-TEND試験)によって、さらなる安全性と遺伝毒性の有無が確立されることが期待される。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(Top Journal)

The New England Journal of Medicine(NEJM)、The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Nature、Nature Medicine、Science、Science Translational Medicine、Cell