ITPにB細胞標的薬ianalumab・エルトロンボパグ併用療法が登場:VAYHIT2試験
Ianalumab plus Eltrombopag in Immune Thrombocytopenia
背景
免疫性血小板減少症(ITP)の二次治療には決め手がない。
アメリカUniversity of PennsylvaniaのCukerら(VAYHIT2)は、一次治療後に効果不十分または再発した成人ITP患者152名を対象に、B細胞を標的とするモノクローナル抗体ianalumabと経口薬エルトロンボパグの併用の有効性・安全性を評価する第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。
一次エンドポイントは、治療失敗の回避(time-to-event解析)であった。
結論
Ianalumab・エルトロンボパグ併用の一次エンドポイント効果を認めた:12ヵ月時点での治療失敗回避確率は、ianalumab 9 mg群で54%、プラセボ群で30%で、治療失敗のハザード比は、9 mg群で0.55であった。また、6ヵ月時点での安定した奏効率はianalumab 9 mg群がプラセボ群よりも有意に高かった(62% vs. 39%)。
評価
Novartis開発の新規BAFF-Rシグナル遮断抗B細胞抗体薬ianalumabと既存TpoR受容体作動薬エルトロンボパグを併用する、というユニークな二重作動戦略がITPに有効である、ということを示した。B細胞除去と産生刺激を同時に行うことで、患者を長期の投薬から解放する、という新たな治療パラダイムを開く。重篤有害事象はianalumab群で高かったが、多くはITP症状(血小板減少症・出血)に起因するもので、感染症の増加は認められなかった。B細胞の強力な枯渇は、既存薬rituximabの弱点を克服し、より耐久性のある治療となる可能性を支持する。FDA承認は確実とみられる。


