腰痛患者の身体活動は短期的悪化リスクはあるが長期的機能障害とは関連しない
Transient and Long-Term Risks of Common Physical Activities in People With Low Back Pain
背景
腰痛(LBP)は障害保有生存年(YLD)の最大要因であり、身体活動はLBPに有害と有益の両面があると考えられている。
アメリカVA Puget Sound Health Care SystemのSuriらは、LBP患者416名の詳細データに基づくケースクロスオーバー研究により、10種類の一般的な身体活動が、24時間以内の短期的LBP悪化リスクと1年後の長期的機能制限リスクに及ぼす影響を検討した。
結論
10 lb超の持ち上げ(OR 1.05)、かがみ込み(1.06)、押す/引く(1.06)、ひねり(1.06)、しゃがむ(1.05)身体活動は、LBP悪化の一時的なリスク増加と関連していた。一方で、座位は悪化のリスク低下と関連した(0.96)。しかし、これらの活動時間と1年後のLBP関連機能制限との間には有意な関連は認められなかった。
評価
身体活動がLBPを一時的に悪化させうるというのは常識だが、この研究は、これらの活動が長期的な機能障害を引き起こさない、と結論した。普通の身体活動は、長期的にはLBPに対してニュートラルだから、LBP患者は長期的な問題を心配せず活動に従事できる、というアドバイスを提供する。LBP緩解をめざす「体操」の効果を評価した研究ではない。


