PAD患者への上肢運動は下肢運動と同等の効果か:系統レビュー
The effects of upper extremity and lower extremity aerobic exercise training in patients with peripheral arterial disease: A systematic review
背景
末梢動脈疾患(PAD)患者には有酸素運動が推奨されるが、間欠性跛行のため下肢運動(LAE)の継続が困難なケースが多い。しかし、上肢運動(UAE)とLAEの効果の同等性は不確実であった。
トルコHacettepe UniversityのDemirelらは、UAEとLAEが歩行距離やQOL等に与える影響を系統レビューで解析した。
655名の参加者を対象とした10件のRCTを対象とした。
結論
UAEはLAEと比較して、最大歩行距離・無痛歩行距離・QOL・心肺機能を同等に改善させた(強いエビデンス)。間欠性跛行でLAE継続が困難なPAD患者にとって、UAEは代替となりうる。
評価
PADの症状と臨床転帰を改善するためには、構造化された運動療法がガイドラインで推奨されており、これまでのエビデンスは主にLAEを支持している(https://doi.org/10.1161/CIR.0000000000001251)。ハンドエルゴメーター等のUAEも代替療法として研究されてきたが、両手法の比較は小規模研究にとどまっていた。この論文はこのテーマに関する初の系統レビューで、UAEが実行可能な代替戦略であることを示した。著者らは、論文の質の問題により、ガイドライン化にはなおRCTが必要である、としている。


