慢性期の外傷性脳損傷患者にも高強度トレーニングを:パイロット研究
Comparative Efficacy of High-Intensity Training Versus Conventional Training in Individuals With Chronic Traumatic Brain Injury: A Pilot Randomized Controlled Study
背景
急性発症脳損傷(acute-onset brain injury)後の運動改善に対する介入の有効性についての研究は多いが、重点は脳卒中患者であり、外傷性脳損傷(TBI)についてはデータが少ない。
アメリカIndiana UniversityのHornbyらは、TBI患者の歩行および二次アウトカムに対する、ステップ練習に焦点を当てた高強度トレーニング(HIT)と従来型トレーニングの効果を比較するクロスオーバーRCTを行った(n=21, 4〜5週間)。
HITは、より高い心血管強度(>70% 予備心拍数:HRR)を達成しながらステップ練習を最大限に高めることに焦点を当て、従来型トレーニングは達成される強度に制限がなく、障害に基づいた機能的練習に焦点を当てた。1時間のトレーニング セッションを最大15回行い、15セッションが達成されなかった場合でもトレーニングは5週間後に終了した。
結論
従来型トレーニングと比較して、HIT後には、段階的運動テスト中の6MWT(約50m)とトレッドミルピーク速度(0.20m/秒)の大幅な増加が観察され、ステップ練習の違いと結果の間には中程度の関連性がみられた。
HIT後の有酸素能力と効率の推定値においても大きな向上が観察され、認知評価において、さらなる改善がみられた。
評価
TBI後慢性患者のリハビリにより、高強度の有酸素運動を採り入れることを主張する重要な小規模パイロット試験である。大規模な追試研究により検証されてゆくことになる。


