巣状分節性糸球体硬化症へのseparsentanの効果は「微妙」:DUPLEX試験
Sparsentan versus Irbesartan in Focal Segmental Glomerulosclerosis
背景
巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)の治療にはイルベサルタン等多様な薬剤が用いられるが、効果は顕著でない。
アメリカUniversity of MichiganのTrachtmanら(DUPLEX)は、同患者371名を対象として、sparsentan(AT1受容体・エンドセリン受容体拮抗薬、介入群)の効果をイルベサルタン(実薬対照群)と比較する投与期間108週の第3相RCTを行った。
36週時点での中間解析のエンドポイントは、尿蛋白/クレアチニン比の1.5以下かつベースラインから40%を超えて低下した患者の割合であり、最終解析での一次有効性エンドポイントは、eGFRスロープである。
結論
36週時点での有効率は介入群で42.0%、実薬対照群で26.0%であり、この効果は最終解析まで持続した。しかし、最終解析での一次有効性エンドポイントに群間有意差はなかった。
安全性プロファイルおよび有害事象頻度に群間差はなかった。
評価
タンパク尿は軽減するが腎機能への影響はない、という結果である。この時点で無条件に承認を得ることは難しく、少なくともオープンラベル延長期間の長期データが要求されよう。なお、同薬はIgA腎症への効果をみたPROTECT試験でも同様の「微妙な」結果をLancetで報告している(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(23)02302-4/fulltext)。


