心臓6断面の位置決めをすばやく行う世界初の新機能「CardioLine」を新開発の1.5テスラMRIに搭載
心臓MRI検査における術者、患者さんの負担を軽減
- キヤノンメディカルシステムズ株式会社
- 2012年4月13日
東芝メディカルシステムズ株式会社(本社:栃木県大田原市 社長:綱川 智)は、心臓診断用の基準6断面の位置決めをアシストする新機能「CardioLine」(カーディオライン)を新開発の1.5テスラMRI装置「Vantage Titan™」(ヴァンテージ タイタン)に搭載し、発売を開始いたします。CardioLineにより心臓MRI検査の最初に行われる基準断面の煩雑な位置決め作業が解消し、検査時間の短縮が可能となり、心臓領域での検査ワークフローを改善するとともに、被験者の負担を軽減します。
本機能は国際医用画像総合展(ITEM 2012)において、新ソフトウェア M-Power V2(エムパワー バージョン2)搭載1.5テスラ MRI装置Vantage Titan™とともに展示します。
<開発の背景>
心筋遅延造影MRIなど撮像技術の進歩に伴い、循環器診断における心臓MRI検査の果たす役割は大きくなり、また平成20年(2008年)診療報酬改定において心臓のMRI撮影が加算の対象となったことから、心臓MRI検査に対する需要は増加しています。2010年循環器疾患診療実態調査結果(JCRACセンター,2012)によると心臓MRI検査数が対前年度比で約20%増加する結果となりました。(図1)
心臓MRI検査は、先ず基準的な断面の位置を設定し、その上で、診断画像の撮影をするという2ステップで行われます。従来この位置決め作業のために手動にて撮影を繰り返す方法が行われており、検査時間が長い、撮像操作が複雑、術者の習熟度に依存するなど課題がありました。
■新機能の特長
CardioLineは、心臓の複数の特徴部位の統計的なパターンを認識する事例ベースの部位推定技術により、体格差や性別、多種多様な症例の影響を受けることなく自動的に心臓の位置や向きを調べて、心臓MRI検査の基準的な6断面の位置決めを精度よく行います。
これにより検査時間を従来約50分から約40分へと短縮できます。加えて、画像取得の際の折り返しアーチファクト回避機能によりスキャンミスを軽減できるため、患者さんの息止め回数が減り検査における負荷が軽減されます。
本機能は、弊社と(株)東芝 研究開発センター マルチメディアラボラトリーならびに杏林大学付属病院 放射線医学教室 似鳥俊明教授らとの産学共同研究により開発、商品化しました。すでに臨床例における正確度の研究を終えており、対象とした心臓MRI検査の40症例すべてにおいて断面設定のアシストが可能で、放射線診断医2名の視覚的評価では高いスコアで目的断面の設定が行えました。
(図1)
【東芝メディカルシステムズについて】
東芝メディカルシステムズ株式会社は、疾病の早期発見のためのスクリーニング、診断から治療、治療後のフォローアップまで、医療施設におけるワークフロー全般に関するあらゆるニーズへのトータルソリューションを提供する国内市場における画像診断システムのトップメーカーです。
当社の経営スローガンである「Made for Life™」(患者さんのために、あなたのために、そしてともに歩むために)を通じ、かけがえのない命とお客様の成長・成功に役立つよう、一層の活動を進めてまいります。
東芝メディカルシステムズ(株)ホームページ:http://www.toshiba-medical.co.jp/
【地球環境への取り組み】
東芝グループの一員である当社は、「地球内企業」としてより良い地球環境の実現のため、開発、調達、製造、販売、サービス、廃棄段階まで一貫して環境への影響に配慮した医療機器・システムの提供を通じて地球温暖化防止をはじめとし、資源有効活用、化学物質管理を通した地球との共生や豊かな価値の創造のために取り組みます。
東芝メディカルシステムズ(株)環境活動:http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/csr/
(株)東芝環境活動:http://www.toshiba.co.jp/env/jp/index_j.htm
※Vantage Titan、Made for Life は東芝メディカルシステムズ株式会社の商標です。
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