脳出血後の再発予防に「トリプルピル」:TRIDENT試験
Three Low-Dose Antihypertensive Agents in a Single Pill after Intracerebral Hemorrhage
背景
脳出血後の血圧管理において、3種類の降圧薬を低用量で配合した単剤(「トリプルピル」)は、有用か。
オーストラリアUniversity of New South WalesのAndersonら(TRIDENT試験)は、脳出血既往者1,670名を対象に、3剤(テルミサルタン・アムロジピン・インダパミド)配合トリプルピルの有効性を検証するRCTを行った(対照:標準治療+プラセボ)。
一次エンドポイントは、最初の再発性脳卒中であった。
結論
トリプルピルの一次エンドポイント効果(再発脳卒中リスク39%減)を認めた。投与開始から6ヵ月時点で、血圧目標(130 mmHg未満)を達成した割合はトリプルピル群49.9%、対照群26.4%であった。平均収縮期血圧(SBP)はトリプルピル群で127 mmHg、対照群で138 mmHgであった。有害事象に群間有意差はなかった。
評価
高血圧で承認済の「ポリピル」GMRx2の適応拡張試験で、脳出血後の血圧管理の困難さの二大原因である患者の服薬アドヒアランスと医師の「治療慣性(Therapeutic Inertia)」の問題に、簡明な解を与える結果である。この適応での承認は確実だが、トリプルピルを用いても管理率が約50%に留まった点は、依然として打破できない「管理率の天井」が存在することを示唆している。


