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カテゴリー: | その他 |
ジャーナル名: | The New England Journal of Medicine |
年月: | November 2019 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
透析患者の重度掻痒には決め手がない。Hofstra UniversityのFishbaneら(KALM-1)は、中等度〜重度の掻痒のある透析患者へのdifelikefalin(末梢神経終末κオピオイド受容体選択的作動薬)の効果・安全性を検証する第3相試験を行った(n=378、対照:プラセボ)。一次アウトカムは、ベースラインから12週時点での24-hour Worst Itching Intensity Numerical Rating Scale(WI-NRS)の週平均が少なくとも3ポイント減少した患者の割合である。
【結論】
Difelikefalinの一次アウトカム効果を認めた(49.1% vs. 27.9%、P<0.001)。掻痒関連QOLも改善された。主な副作用は、下痢・めまい・嘔吐であった。
【評価】
中枢性の依存性等がないとみられる期待の鎮痛薬で、術後使用など他の用途も検討されている。CKD患者が透析に続けて静注して帰る、といったことが可能になった。