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カテゴリー: | 看護・母子医学 |
ジャーナル名: | Oncology Nursing Forum |
年月: | January 2018 |
巻: | 45 |
開始ページ: | 33 |
【背景】
肺がんの疾病管理で、患者と家族介護者(FC)はどのような責任帰属感と感情(怒り・プライド)を持っているのか。カナダUniversity of ManitobaのO’Rourkeらは、Welnerの責任帰属モデルを用いて、外来肺がん患者・FCの疾病管理における責任帰属感と怒り・プライド感情を比較・分析した(患者304名[平均年齢65歳]、FC 304名[平均年齢59歳、10〜18ヶ月の介護期間])。参加者の22%が調査時点で喫煙していた。
【結論】
患者はFCより自己志向的非難・過失感・怒りが強かった。FCは、自身よりも患者に対してより非難・過失感・怒りが強かった。
患者・FCの現在の喫煙行動は、自己非難・過失感・怒りの増加と関連していた。プライド感情に患者・FC間の有意差はなかった。
【評価】
現在の喫煙行動が感情反応に重要である、という所見は初めてとみられる。著者らは、このような側面への看護師の認識が不十分であるとしている。なお、男性患者で自己非難と過失感が多い、という報告もある(https://doi.org/10.1080/07347332.2016.1228095)。