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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | Stroke |
年月: | April 2020 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
生活習慣を変えると脳卒中発生率が低減することが示唆されるが、長期RCTは不可能であり、確認のためには長期・大規模・前向観察研究が必要である。Harvard T.H. Chan School of Public HealthのJainらは、Nurses’ Health Study参加者59,727名の1986年以後のデータを用いて、ライフスタイル戦略と脳卒中の26年リスクとの間の関連を推定した。
【結論】
ベースラインで平均年齢52歳の女性において、生活習慣変更がない場合の推定26年リスクは、全脳卒中4.7%、虚血性脳卒中2.4%であった(出血性脳卒中0.7%)。非食事性戦略の組み合わせでは、これらのリスクは各3.5%・ 1.6%であった。魚・ナッツ多摂取、未加工赤肉少摂取のダイエットのみ戦略では、全脳卒中リスク低下幅はより少なかった。未加工および加工赤肉の少摂取は虚血性脳卒中リスクをより低減させる一方、魚多摂取は出血性脳卒中をより低減させた。
【評価】
多くの疫学テーマで「最終結論」を出してきたHarvard Chan研究が、「50歳で生活習慣を改めた女性は、26年脳卒中リスクを25%も下げられる」 という結論を出した。メディアにも多く取り上げられている。