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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | JAMA Network Open |
年月: | September 2019 |
巻: | 2 |
開始ページ: | e1911944 |
【背景】
睡眠障害の10代青少年に、概日リズム回復のための光照射療法は有効か。Stanford UniversityのZeitzerらは、9〜12年生の睡眠障害男女102名を対象としてこれを検証するDBRCTを行なった。介入は2期に渡って行い、患者を起床3時間前(第一期)・2時間前(第二期)に20秒毎3ミリ秒の光照射を受ける光セラピー(介入)群と、介入群と同様の時間に1分の光パルスを1時間受けるシャムセラピー(コントロール)群に割付けた。両群とも第二期には50分の認知行動療法(CBT)セッションを週1度受けた。一次アウトカムは、睡眠時間・眠気・睡眠の質である。
【結論】
第一期光セラピー介入のみの一次アウトカム効果はみられなかった。しかし、光セラピーはCBT追加群では有効であった。睡眠開始時は平均50.1分早くなり、睡眠時間は平均43.3分増加した。就寝時間遵守率は介入群が7倍にも達し、主観的眠気も介入群で平均0.55点増加した(対照群は0.48点低下)。
【評価】
Stanford発の注目の新手法である(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26854928)。他方、CBTは一応定番となっている不眠治療法である。10代男女の睡眠障害には併用でなければ効果がない、というここでの結果は興味深いが追試が必要であろう。