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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | Diabetologia |
年月: | September 2019 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
Absent in melanoma 2(AIM2)は細胞質DNAセンサー機能を持つインフラマソーム関連タンパクであり、がん・免疫への関与が示されてきている。University of PittsburghのGongらはマウスレベル実験により、AIM2のエネルギー・グルコース代謝への影響を検討した。
【結論】
Aim2-/-マウスは野生型と比較して肥満し、皮下脂肪、内臓脂肪ともに多かった。食事量に差はなかったが、褐色脂肪組織でのエネルギー消費量が少なかった。空腹時血糖とインスリンレベルは高く、耐糖能異常も認めた。またノックアウトマウスでは、p202をコードする IFN-inducible gene Ifi202bのアップレギュレーションを認め、gWATで炎症シグナルが亢進していた。Ifi202bをノックダウンすると stromal vascular fractions(SVF)での脂肪合成が阻害され、骨髄由来マクロファージによる炎症が抑えられた。
【評価】
DMの発症に関連する低強度炎症での自然免疫の役割が注目されているが、実体因子の同定は未だ少ない。インフラマソーム関連因子AIM2の関与を初めて同定した発端研究である。