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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | Journal of the American Medical Association |
年月: | May 2019 |
巻: | 321 |
開始ページ: | 1895 |
【背景】
アメリカで若年者の肥満が社会問題になっているが、血中脂質レベルとの関連は。Northwestern UniversityのPerakらは、1999〜2016年のNational Health and Nutrition Examination Surveysデータに基づき、この問題を解析した(n=26,047[6〜19歳])。一次アウトカムは、年齢・人種調整後平均HDL-C・non-HDL-C・TC値であり、12〜19歳ではLDL-C・TG・ApoBも加えた。
【結論】
TCは1999-2000年には164 mg/dLだったが、2015-2016年には155 mg/dLに低下した。HDL‐C値は2007-2008年に52.5 mg/dLで、2015-2016年には55.0 mg/dLに上昇した。Non-HDL‐C・TG・LDL-C・ApoBはすべて低下した。研究終了時点で、全体の51.4%がHDL・non-HDL・TCが最適値であり、46.8%が全脂質、ApoBが最適値であった。ただし、6〜11歳の15.2%、12〜19歳の25.2% で1つ以上の異常値を認めた。
【評価】
著者らは、肥満が増えているのにこの結果はsurprisingだ、としている。摂取脂質の質が良くなっている等も考えられるが単純な解釈は困難で、メディアにも取り上げられている。