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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | British Medical Journal |
年月: | March 2019 |
巻: | 364 |
開始ページ: | l1042 |
【背景】
BMIと死亡リスクの関連の問題は、未だ検討の余地が多い。英国University of CambridgeのBurgessらは、ノルウェーNord-Trondelag Health (HUNT) Study(n=56,150)と英国UK Biobank(n=366,385)の中高齢者データを解析した。一次アウトカムは、全死因死亡・死因別死亡である。
【結論】
線形メンデルランダム化解析では、予測BMIと全死因死亡リスクの間に正の関連があった。BMI1単位増毎の全原因死亡リスクは、過体重者・肥満者で各5%・9%増加する一方、低体重者・正常体重者で34%・14%低減した。他方、非線形メンデルランダム化解析では、予測BMIと全死因死亡リスクとの間にJ型の関連があり、リスク最低はBMI 22-25であった。喫煙状況サブグループ解析により、非喫煙者ではBMIにより死亡リスクが単調増加する一方、喫煙経験者では関連はJ型であった。
【評価】
すでに多数の研究があり、J型関連説が強まっているいるともみられるが、未だ検討の余地は多い。著者らはビッグデータを洗練された方法で分析してより信頼度の高い結果を出したとしている。大枠ではJ型連関を支持したが、喫煙ステータスでのBMI効果の差異の指摘は初めてである。また、アジア人では異なる可能性はある。